症例紹介「骨盤骨折整復手術/腸骨体骨折整復手術」

今回は実際に千葉どうぶつ総合病院で行われた、骨盤骨折整復手術/腸骨体骨折整復手術の症例についてご紹介いたします。

基本情報(患者情報および状態の所感)

  • 犬種:トイプードル
  • 年齢:6歳
  • 性別:雌
  • 体重:2.5kg
  • 主訴:骨折の疑いで夜間救急外来にて診察。事故により骨盤骨折。

実例(検査~手術~術後までのプロセス)

検査所見

X線検査
・腸骨、恥骨、坐骨の骨折を認める。

以上より高エネルギー外傷による多発性骨盤骨折と診断し、骨盤骨折整復手術/腸骨体骨折整復手術を実施した。

手術所見

以下簡単な手術の流れになります。

  1. 左側横臥位に保定。
  2. 腸骨稜から大転子にかけて、腸骨体の正中を皮膚切開。
  3. 皮下組織を剥離し、中殿筋を背側に牽引して骨折部を露出。
  4. 骨折を整復し、MOVORA2.0LCPプレート7穴にて固定。
  5. スクリューは7-8mm2.0ロッキングスクリューを遠近位とも3本挿入、真ん中1穴は空穴。
  6. 定法通り閉創。

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術後所見

術後の経過も非常に良好であり、翌日退院となりました。
退院後は安静をお伝えし状態安定、現在まで経過良好です。